「松戸ブランド」の普及促進を願って ―補説 ①―
「松戸」の風景と景観、情景、光景、景色、ランドスケープ、ランドマーク
私たちには目・耳・舌・鼻・皮膚を通して生じる五つの感覚がある。人の生きる場所の選定には、いろいろな能力や条件などを含めて五感のいずれの鋭さも必須だが、中でも見る力に頼ることが大きい。その視覚に関連する言葉は見出しにあるようにバラエティーに富む。人の審美眼は好みに応じて千差万別だが、生きる場所の選定は自ずと水・土地などの自然条件や食料の生産、資源の開発・運搬、人びとの住む消費地など社会のしくみにかかわる。
そのため、「松戸」という場所を見る人びとの目には、おそらく時の変化とともに、どのようなものか、きっと風景や景観などが広がってきている。
その変化について時々の「松戸」を人びとの目がつかむことになり、五感の鋭い方々は、見方として情景、光景、景色、ランドスケープ、ランドマークなどの「松戸」を見つけているにちがいない。
特に江戸川や坂川などの河川流域、下総台地の森林と谷津、人工環境と自然環境の調和された外部空間の景観(ランドスケープ)などは、いつの時代にも人びとの心や脳裏に響くものと思われる。例えば、江戸時代には江戸川を利用した水運による物資の輸送がある。また、東京都金町側から江戸川とその低地を見通した眺望の先に、旧中部小学校付近には、かつてニューオオタニ松戸の19 階ブルースカイラウンジ(回転レストラン)がランドマークとなっていた。その建物は今も存立しているが、付近は時代の変化とともに旧伊勢丹松戸店の撤退によりキテマツドなど変貌した周囲のビルやマンション景観となっている。この他の「松戸」の地にも、同様に川と低地、台地・森林の地形が醸し出す特色のある風景や景観が見られている。それぞれの方々の情景、光景、景色、ランドスケープ、ランドマークを見出し、"私の「松戸」"を説明・報告をしてほしいと願う。