「松戸ブランド」の普及促進を願って ―補説 ②―

「松戸」の風景にまつわる、人の記憶や心情

私たちの見る風景は、目の前に広がる眺めで、景色とも言い換えることができる。あるところの様子を人の気持ちや心の動きを交えると、情景とも重なる。例として田園や都会の様子、状況などについては人の視覚によってとらえられる。山川・植物などの自然景観(自然環境)と、耕地・交通路・市街地などの文化景観(人工環境)などに分けられる景観も、類似の言葉となっている。

「松戸」の風景や景観を一人ひとりの視覚がとらえる。その際の気持ちや心のあり方は、見方・とらえ方に影響する。「松戸」のいかなる場所や場面についても、同じところが一人ひとりの年齢や生まれた時代、家庭環境、職業、社会的立場など様々な条件によって必ずしも一致したとらえられ方になるとは限らない。一人の定点観察が、その生涯にわたって行われた際には、どのようなとらえ方としてあらわされているのか、写真・絵・映像・日記などの記録に残されるとしたら意味のある取り組みとして評価に値する。多くの人の取り組みや、すでに取り組んでいる人の投稿を期待したい。

さて、幼少期や小中学校高時代に過ごした場所や場面についての記憶や心情はどのようなものになっているのか。人それぞれに受け止めた印象は異なるだろうが、成人してからの顔合わせの機会やクラス会・同窓会などの場で、共通の体験について想い起こした話や、その当時の日記・絵・写真・映像記録などをまとめていった際にはどのような情況の場所として説明・語られるだろうか。

あるいは、すでに取り組んできた事例などが収集、集積されて、とらえられてきているとしたらたいへん有意義な地域素材の価値を有する。中部小学校 100 周年記念時卒業生 6・2 組による取り組みの成果もあるので、参考になるのではないか。

これを含めて、「松戸」の各地、各校において同様な取り組みがなされ、各地域の記録として写真・映像・文書など保存、活用されたならば貴重な地域や「松戸」の財産となり得る。

さらに、私たちの会とのコラボレーション企画において松戸市市制施行 80周年を機に出版された「写真が語る松戸市の 80 年」(いき出版)の中では、様々な視点から「松戸」を撮影した貴重な写真がある。これらと連携した各地域・各校の取組みを期待し、より多くの投稿や報告を歓迎したい。

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