「松戸ブランド」の普及促進を願って ―補説 ⑤―

「松戸」の自然や場所的な位置を活かすことに必要なことは?

「松戸」の河川・低地・台地・谷津・森林の自然や都心からの距離・場所的な位置を活かしたい。

「松戸」の位置は、海と川に囲まれた房総半島にあって、江戸川を挟んで東京都に極めて近い。関東平野に広がる首都圏の人口密集地に含まれるが、「松戸」には、都会的な場や低地・森林のもつ農山村的な場も、身近なところにある。房総半島は低地と台地から成り立ち、大消費地東京に近接している。その土地利用と周囲の海産物は食料生産の宝庫でもある。

人びとの暮らしには交通の発達が利便性をもたらすが、その発達過程によって地域発展の状況に特徴的な変化が見られる。「松戸」では、江戸時代以降、宿場町の形成・発展につれて商いの立地条件と船舶・鉄道・トラック輸送の盛衰によって都市発展に影響を受けてきた。

今日、交通の発達には科学技術の進歩に伴い著しい進展が見られている状況で、「松戸」という地域にはどのような交通手段との関わりがふさわしいのか目を向けてみる必要があるのではないか。特に、今は宇宙開発への輸送システムはもとより、リニアモーターカーと空飛ぶクルマが脚光を浴びている。私たちの暮らしには時間・スピードと運搬量の効率を大事にしているが、乗り物や輸送手段としての安全性や視野の広い快適性、環境配慮も必要とされる。

「松戸」のこれからの新たな交通機関としては、時代の変化、交通通信情報手段の変化に応じて、自然や場所的な位置を活かすことにあるため、リニアモーターカーの時間・スピードを重視する必要はない。空飛ぶクルマや、むしろ水陸両用車が「松戸」の特徴にふさわしく、これらの有効な活用方法をシステム開発することに注力することが求められる。

これから空飛ぶクルマや水陸両用車の自動運転が普及するようになると、安全性の確保や輸送の効率が必須の条件となる。海と川に囲まれた房総半島、江戸川に接した「松戸」にはそれにふさわしい好条件としての空域がある。つまり、首都圏にあって利根川、江戸川などの河川、東京湾に連なる各市・各地域は、連携・相談することによって発展の可能性を有していると想像される。これからは住宅上空域を経路とする場合もあることが予想されるが、リスク回避として安全装置の装備や必要経費となる保険制度の付帯措置などを伴う。

このようなことを勘案する際に、海や川の空域を運行経路とするならば、安全性や経費の面において優位があると想定される。したがって、かつての鮮魚輸送の復活や低地・台地における近郊農業、都会的な場にある森林活用と水辺の観光・行楽にも利用されることも多くなることも考えられ、河川敷や堤防近くの未利用地などが今後の注目にされることになるのではないかと予想される。

このようなことを構想するにあたっては、細部にわたる綿密な計画調査や取り組む組織、経費の検討など全体的な見通しを立て、実現性の有無を明らかにしていくことが求められると考えている。

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